NHK朝の番組『あさイチ』のプレミアムトークで
歌舞伎役者・松本幸四郎さんが
息子・市川染五郎さんへ向けてのメッセージが流され
これが心にしみる、とても素敵なメーセージでした。
染五郎さんは、41年間生きて41年間憧れ続けたという
初めて演じる勧進帳「弁慶」に対する思いを語られていました。
そして父である松本幸四郎さんからのVTRメッセージが・・・
それはゆっくりと
そして優しく包み込むような
とても柔らかい口調で語られていました。
まず 勧進帳の弁慶を初役で 務められることができましたね。
照薫(てるまさ)おめでとう よかったね
僕は16歳の時始めて
子供歌舞伎教室で(弁慶を)務めて
それからずいぶん務めましたけども
彼にとっては~ きっと
「早くやりたい」「早くやりたい」と思ってたでしょう
若い頃にがむしゃらに何でもやる ていうんじゃ無くてね
ある程度いろんな 歌舞伎の役を勉強した上で
やるっていうのもね ひとつのやり方だと思いますから
それは彼もよく分かっていると思います
常々僕はね 歌舞伎役者として一人前になるっていうことは
手に職を付けることだと思うんです
手に芸をつけること
職人になって初めて歌舞伎役者として一人前になる
あの 昨今の染五郎の舞台を色々見てますと
だんだん手に職がついてきたんですよ
その上での 弁慶なのでね
ちょうどいいタイミングだなと思って
お父さんはね 君のね え~初舞台以来
今日(こんにち)まで歌舞伎を
一生懸命やってきたのは この日のためなんだよ
君が いつの日か歌舞伎座で 弁慶を
勧進帳の弁慶をやれる そういう日が来る
この日のために お父さんは今までね 歌舞伎を一生懸命やってきました
これからもお父さん70(ひちじゅう)過ぎて
え~ 年取ったけれども でも頑張りますよ~
親子といえども ライバルだからね
お互いに勉強して 切磋琢磨して
そして歌舞伎のために一生懸命頑張りましょう
おめでとう
素敵だなぁ~